ビジネスシーンでも役立つ「相手を惹きつける声」とは

相手に、大事な話をしたいのに、いまいち興味を持ってくれない・・・。一生懸命話しているのに、目の前にあるおつまみやお酒に夢中になっていて、こっちの話を適当に聞かれているような気がする・・・。そんな経験、あなたにはありませんか?せっかく話しているのに、しっかり聞いてもらえないのでは、さみしいですよね。

ビジネスシーンを考えると、もっと深刻な問題になるかも。この商品を絶対に売りこまないと、上司に怒られるよ~!!なんて時に、一生懸命話しているのに、営業相手は「ふ~ん」なんて、心ここにあらずな様子だったら?焦って、余計なことを話したりして、どんどん空回りに!うーん、考えただけで恐ろしいですね。

ビジネスでも役立ち、好きな人に興味を持ってもらえる「アイテを惹きつける声」をゲットできたら、あなたはどれだけ幸せになるか考えてみましょう。私生活も仕事も充実して、何事にもやる気が満ち溢れて、比例してモテまくって困っちゃうかも?

相手を惹きつける声といえば、私は、あの有名な通販会社の社長を思い出します。テレビショッピングでのあの独特の甲高い声は、誰もが、一度聞いたら忘れないのではないでしょうか。確かに、あの声は、テレビ越しでもグーっと引きこまれてしまいますし、興味のない商品でもなんとなく「買ってみようかな?便利そうだし」なんて考えてしまうものです。

でも、あの社長の声って決して「美声」とは言えないと思いませんか。少なくとも、歌手にはなれなそう。しかも、なんかナマッてるし。美声のイメージとは遠いみたいです。でも、あれだけ人を惹きつける。それはなぜなのでしょうか。

それは、あの社長さんが、「テレビの向こうの人に絶対にこの商品を勧めたい」というための音声をコントロールしているからです。あの甲高い声で、「あなたが好きです、デートしてください」なんて言われても、苦笑しちゃいそうですけど、「今だけこの値段でお出しできま~す!」なんて言われると、すごく説得力があるんですよね。この説得力は、半分くらいは精神的なものです。かんたんに言うと、社長の情熱とも言えます。その心は、美声だろうがナマリだろうが関係なく、コチラ側に届いてくるんです。

でも、いくらビジネスに向いている声だからといって、あのキンキン声で、目の前で二人きりで営業されたら、ちょっと引いちゃうかもしれません。そして、たぶん、社長も、二人きりで狭い部屋だったら、あの声は出さないでしょう。あくまで、テレビ越しだということを理解して、何十万という人に届く声だということを意識するがゆえの、声なのです。

相手を惹きつける声とは、あなたが「誰に向かって」「どこで」をしっかりわかって出す声のことなんです。そして、その声は、なんの目的のために使うのか。この音声と言葉で、相手の心をどう動かしたいのか。それを理解せずに、テンプレの言葉を見切り発車的に喋っていても、決して相手の心を動かすことはできないのです。